なぜ私はAI株価予測システムを自作したのか【連載・第1話】

株で負け続けた会社員がAI株価予測システムを自作し始めた理由。精度64.3%、目標65%。この挑戦がどこに向かうのか、自分でもわからないまま記録を始めます。

「もし予測できたら」という邪念から始まった

正直に言う。

最初の動機は、不純だった。

「AIで株価を予測できれば儲かるんじゃないか」——そう思ったのが、このシステムを作り始めたきっかけだ。

今から振り返れば、その考えは半分間違いで、半分は間違いでもなかった。でも当時の自分は、その区別がまだついていなかった。


株を始めて、負けた

投資を始めたのは数年前だ。

銀行口座に眠っている貯金が勿体ない。インフレで現金の価値は下がる一方。NISAで税金も節約できる。「これはやるしかない」と思って証券口座を開いた。

結果から言うと、最初の3ヶ月は散々だった。

ナンピンして損失を拡大し、狼狽売りして底値で手放し、気になるニュースで衝動買いして翌日に暴落する。教科書に書いてあるダメな投資行動を全部やった。

(詳しくはこの記事に書いた)

何度か損をしながら、ひとつの疑問が頭に浮かんだ。

「株価の動きに、パターンはあるのか?」


エンジニアの職業病

私はエンジニアだ。

パターンを見つけてコードを書くのが仕事だ。データがあれば分析したくなる。「もしかしたら、過去のチャートデータから何かを学習させれば……」

この「職業病」が、システム開発の引き金になった。

最初は小さかった。Pythonで移動平均を計算して、「5日移動平均が20日移動平均を上回ったら買い」という単純なルールを試してみた。

精度は51%だった。

ランダムより1%マシ。でもこれは手数料を払えば確実に負けるレベルだ。

「もう少しやれば良くなるかもしれない」

その「もう少し」が積み重なって、いつの間にかシステムは複雑になっていた。


今、何を作っているのか

現在のシステムは、こんな構成になっている。

データ収集 毎平日16時に、日本株30銘柄・主要指数のデータをYahoo Financeから自動取得する。

テクニカル指標の計算 移動平均、RSI、ボリンジャーバンド、MACD、出来高比、VIX(恐怖指数)、ドル円レート。7種類の指標をリアルタイムで計算する。

機械学習モデル Random Forest + Gradient Boostingのアンサンブルモデルが、過去2年分のデータから「翌日上がるか、下がるか」を学習する。

予測の公開 毎朝8時に、AIが予測した各銘柄の方向(上昇・下降・中立)と信頼度をこのサイトに自動公開する。

答え合わせ 翌日の終値と予測を比較して、正解率を記録し続けている。


現在の精度:64.3%

2026年3月23日時点で、56件の予測を検証した結果がこれだ。

  • 方向一致率: 64.3%
  • 平均誤差率: 1.38%
  • 目標: 65%以上(100件以上のベース)

ランダム(50%)よりは明らかに上だ。ただし、サンプルが56件と少なく、まだ信頼できる水準ではない。

65%という壁が、思ったより高い。

ソニー(6758)のような下降トレンド銘柄では精度が48%まで下がる。トレンドフィルターを試したが逆効果だった。class_weight=balancedも効かなかった。何が正解なのか、まだわからない。


なぜ公開するのか

予測精度が100%なら、黙って自分だけで使う。

でも64%の予測を一人で使っても、投資判断には使えない水準だ。

だから公開することにした。

公開することで「毎日記録をつける理由」ができる。記録をつけることで「精度が上がっているか下がっているか」が見えるようになる。見えるようになれば「どこを改善すべきか」が分かってくる。

そして、このプロセス自体を記録し続けることに意味があると思い始めた。

「個人が作ったAIが、本当に株価を予測できるようになるのか」——その実験の記録として。


この連載について

この記事を第1話として、このシステムの記録を書き続けることにした。

精度が上がれば報告する。改善策が失敗すれば正直に書く。目標の65%に届いたときも、届かないまま諦めるときも、その過程を全部残す。

次回:精度64.3%の壁。3つの改善策が全部失敗した話

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免責事項: 本記事は個人の体験記録です。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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