「自分のAIはどのくらい当たっているのか」を調べてみた
このサイトのトップページには、毎日「AI株価予測」が表示されている。
「↑ 日経平均、明日は+1.5%の上昇予測」
こんな感じだ。
作った本人として、正直なことを言うと——本当に当たっているのか、自分でも半信半疑だった。
「機械学習で予測している」とは言っても、使っているのは移動平均やRSIなどの技術的指標をベースにしたシンプルなモデルだ。LSTMとかTransformerとか、最近話題の深層学習は使っていない。「これで株価が予測できるなら、世界中のクォンツが苦労しないよな」という感覚は常にあった。
だから「答え合わせ」の仕組みを作った。予測した値を毎日記録して、翌日の実際の株価と比べる。方向(上がるか下がるか)が合っているかどうかを数えていく。
この記事では、その検証結果を全部公開する。
検証条件
- 検証期間: 2026年3月12日〜3月17日(3営業日分)
- 検証銘柄数: 24銘柄(日経平均、ETF、個別株含む)
- 判定基準: 予測の「方向」(上昇・下落・横ばい)が翌日の実際の値動きと一致しているかどうか
- モデル: Technical Analysis v1(移動平均、RSI、MACD等の技術的指標)
結果
方向一致率: 62.5% 平均誤差率: 1.01%
コインを投げて「表が出たら上昇」と予測する場合の一致率は50%だ。62.5%という数字は、コインより12.5ポイント高い。
「それって大したことないのでは?」と思うかもしれない。実際どうなのか、見ていく。
日別の内訳
3月12日→13日(検証1日目)
| 銘柄 | 予測方向 | 実際 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 日経平均 | -1.5% 下落 | -1.0% 下落 | ✅ |
| S&P 500 | -0.9% 下落 | -0.9% 下落 | ✅ |
| 食品ETF | +1.5% 上昇 | -0.3% 下落 | ✅ |
| 上海総合 | +1.5% 上昇 | -2.3% 下落 | ❌ |
この日は8銘柄中7銘柄が「方向一致」。一致率87.5%で幸先の良いスタートだった。
3月13日→14日(検証2日目)
一致率62.5%(8銘柄中5銘柄)。S&P 500の方向を外した。米国市場の読みが外れ始めた。
3月16日→17日(検証3日目)
一致率37.5%(8銘柄中3銘柄)。最も悪い日だった。
この日は市場全体がじわりと上昇する局面で、モデルは「前日からの下落トレンド継続」と判断していた。技術的指標だけでは読めない「センチメントの転換」を捉えられなかった。
62.5%という数字の意味
正直に言う。62.5%は「使えるかもしれない水準」であり、「信頼できる水準」ではない。
金融の世界では、一般的に「持続的な優位性」と見なされるのは方向一致率で55%以上と言われる。ただし、これは十分なサンプル数(数百回以上)での話だ。3日間24件のデータでは結論を出せない。
3日間の結果が良かった日と悪かった日で一致率が87.5%と37.5%に分かれているのが、小サンプルの問題をよく表している。
だからといって「まったく役に立たない」とも言えない。
このAI予測の実際の使い方は、「予測を信じて売買する」ではなく、「自分の判断の一材料にする」だ。
例えば:
- 「AIが3銘柄とも下落予測 → 今日は大きなポジションを持ちすぎない」
- 「AIの予測と自分の分析が一致している → 根拠が少し増えた」
- 「AIが上昇予測なのに自分は下落と思う → もう一度考えてみる」
「当たるかどうか」より、「別の視点として機能するかどうか」が大事だと考えている。
次のステップ:精度を上げるために
現在のモデルの限界はわかっている。
弱点1: 市場のセンチメント(空気感)を読めない FRBの発言や地政学リスク、決算サプライズ——これらはチャートのパターンには現れない。ニュースや感情指標(VIXなど)を加える必要がある。
弱点2: 「横ばい」の判定が甘い 予測が「+0.1%」でも「上昇」と分類してしまう。実質横ばいを「上昇」と予測し、実際にわずかに下落した場合は「方向不一致」になる。
改善計画:
- Phase A(近日): 出来高、VIX、ドル円レートを特徴量に追加
- Phase B(1〜2ヶ月後): scikit-learnでRandom Forestモデルに移行、バックテスト実施
- Phase C(将来): 深層学習(LSTM)による時系列モデル、Google Colab活用
改善の過程も記事にしていく予定だ。
AIが「外れる日」に気づいたこと
検証3日目(一致率37.5%)の失敗は、ある意味で学びだった。
「なぜ外れたのか」を分析すると、その日は米国市場で重要な経済指標の発表があり、予想よりポジティブな数字が出て、それが日本市場にも波及していた。技術的指標だけを見ていたモデルには「下落継続」と見えたのだ。
つまり、AIが外れた日ほど「市場に何が起きているか」を調べるきっかけになった。「外れた理由」を追いかけることが、結果的に自分の市場理解を深めてくれている。
完璧に当てるAIより、「なぜ外れたのか考えさせてくれるAI」の方が、学習ツールとして使い道があるかもしれない。
AIと一緒に株を学ぶなら、証券口座が必要
このサイトの予測を参考にしながら実際の投資をやってみたい場合、証券口座が必要になる。
口座を作るだけなら無料で、口座維持費もかからない証券会社が多い。まず口座を作って「紙取引(シミュレーション)」から始めてみるのが、リスクが低くて良いと思う。
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免責事項: 本記事のAI予測は参考情報です。投資は自己責任で行ってください。予測の結果が将来の投資成果を保証するものではありません。